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ひきこもり児童生徒の居場所づくり 秦野市が4月から専用施設

発達障害などで不登校になる児童、生徒の居場所づくりのため、秦野市は上幼稚園の旧園舎(同市柳川)を専用施設にする。事業費三百八十二万円を二〇一八年度当初予算案に計上した。県内の自治体では珍しい取り組みという。 (西岡聖雄)

文部科学省は、不登校の子どもが通う民間のフリースクールに相当する教育支援センター設置を促しており、全国の自治体の六割が設けている(二〇一五年現在)。秦野市も二十年前に支援教室「いずみ」を開設。いじめや人間関係などで登校できなくなった小中学生が通い、少人数で自己肯定感や社会性を高める活動もしている。

一方、注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)などの発達障害で不登校になる小中学生は、「いずみ」の小集団活動にも適応できず、ひきこもりになる子もいるという。

秦野市は民間から支援員を雇い、不登校の小中学生を訪問する事業を十年前にスタート。当初多かった非行少年は減り、近年は発達障害などで外出しなくなる子どもが大半を占める。元教員や介護職員、食育指導員、臨床心理士、ピアノ教師らコミュニケーション能力の高い多彩な人材十人が、二人一組で子ども一人を担当し、計十人の子どもをサポートしている。

何カ月もひきこもっていた子どもたちは、支援員と人間関係を築くと一カ月程度で一緒に外出できるようになる。週に一回四時間、最寄りの公民館でゲームやスポーツなどをする。多くの子どもが一緒に調理することを喜ぶという。

公民館は常に利用できるとは限らないため、活動拠点を常設することにした。上幼稚園は昨春から隣の上小学校の空き教室に移転。旧園舎は自然に囲まれ、台所もある。四月から職員一人を常駐させる。

しかし、支援員の手が足りず、家庭訪問できていないひきこもりの小中学生は三十人以上いる。市教委の佐藤直樹教育指導課長(54)は「発達障害などで不登校になる小中学生への支援は急務。居場所の常設で、外出できる子どもを増やしたい」と話している。

文科省調査(一二年)によると、全国の通常学級に在籍する発達障害の可能性のある小中学生の推計値は6・5%。知的発達に遅れはないが、読み書きや会話、計算の学習面や多動性などの行動面で、個別支援が課題になっている。

 

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